院長・スタッフブログ

3.11

otaaqua

 本日は3月11日、東日本大震災が2011年に起こった日。
被害に遭われて亡くなられた方、そのご家族に深く哀悼の意を表します。
当時のことを思い出したくもない、そんな方もたくさんいらっしゃると思います。

 地震発生当時、私は大学付属病院で勤務中でした。
 処置を始めようと患者さんと向き合った時に大きな揺れを感じました。今までに感じたことのない長い揺れに驚きながら、責任者として「すぐにユニット起こして!」と大きな声を出したことを覚えています。歯科としては大きな病院で、周囲に研修医もたくさんいましたから、動揺を落ち着かせることに時間がかかりました。その時、私の担当の患者さんは少しパニックになって泣いてしまい、担当だった歯科衛生士が優しく抱いて落ち着かせていたのをよく覚えています。
 しかし、あの時はまさかここまで大きな被害になるとは、想像もしておりませんでした。情報も電力も物資も不十分な時期が続きましたね。

 現代の歯科医療というのは、電力と水が無いとほとんど何もできないのだと痛感させられました。
大きな人的、物的被害が無い地域に住んでいましたが、電力供給が止まり物資供給も不安定になって街に出ると、人気も少なく一気に荒廃した街になったような何とも言えない悲しい気持ちになったことを覚えています。

 東日本大震災から8年。
 前を向こうと、みんな頑張ってきました。被害の多い地区に住まわれていた方々の頑張りには、本当に頭が下がります。
 だからこそ、わたしのように少し遠隔地に生活していた者は、ちょっと横や後ろを見てどういった備えが必要だったのか、どういった行動が正解に近かったのかを考えるべきなのかなと思います。
 毎年、この時期には一生活者として、一医療人として災害が起こった際にどう向き合って行くべきなのかを考えております。
 一時でも早く、全てのご不明者様が発見されますようお祈りいたします。

 

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